介護事故が起きた場合損害賠償請求ができるケース
介護施設や事業所を利用中に事故が発生し、利用者が負傷した場合、施設側に対して損害賠償請求を検討することがあります。
ここでは、介護事故における損害賠償請求が可能なケースについて考えていきます。
介護事故とは?
介護事故とは、介護サービスの提供過程で利用者に発生した人身事故全般を指します。
事業者の過失の有無にかかわらず、利用者に身体的または精神的な被害が生じた場合に介護事故として扱われるのが一般的です。
よくある介護事故の事例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 移乗、排泄、入浴介助中の転倒や、ベッド、車椅子からの転落
- 食事中の誤嚥や、誤薬(薬の種類・量を間違えて投与すること)
- 認知症の介護施設利用者の徘徊による事故
- 入浴中の事故
- 送迎車両への乗降時や、移動中の交通事故など送迎中の事故
損害賠償請求が認められるケースとは
介護事故において損害賠償請求が認められるためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
施設・職員に注意義務違反があった場合
介護施設は利用者に対して安全に介護サービスを提供する「安全配慮義務」を負っており、この義務に違反した結果事故が発生した場合、損害賠償責任が生じます。
マニュアルやケアプランに定められた手順や内容と異なる対応をした結果事故が発生した場合、施設側の過失が認められやすくなります。
損害の発生
損害の発生が認められるためには、利用者が骨折や傷などを負ったことや、それによって治療費を出捐せざるを得なかったという事情が求められます。
因果関係
安全配慮義務違反と発生した損害との間に因果関係が認められる必要があります。
特に、利用者が高齢であるような場合には、安全配慮義務違反から通常生じる結果を超えた結果が発生することもあるため、実際に発生した損害との間の因果関係が争いになることも多いです。
まとめ
介護事故に関する損害賠償請求は、法的な専門知識が必要となる場合が多く、施設側との交渉が難航することも少なくありません。
弁護士は、事故の状況を詳細に調査し、法的な観点から責任の有無を判断し、介護施設と交渉したり、代理人として裁判上、損害賠償請求の行使の主張を行うことも可能です。